事実婚・通い婚という選択肢:50代からの「入籍しない」パートナーシップのメリット・デメリット
「パートナーは欲しいけれど、今さら入籍するのは気が重い」
「相続や介護の問題を考えると、籍を入れない関係の方が楽かもしれない」
50代・60代の婚活において、このような悩みを抱える方は少なくありません。人生経験を重ね、守るべき資産や家族がいる世代にとって、法的な結婚(入籍)だけが唯一の正解ではないからです。
近年、シニア世代を中心に注目されているのが「事実婚」や「通い婚」といった、入籍にこだわらないパートナーシップの形です。これらは、お互いの生活スタイルや資産を守りつつ、精神的な支え合いを実現する合理的な選択肢となり得ます。
この記事では、50代からの「入籍しない結婚」のメリット・デメリット、そして法的な注意点について、専門家の視点を交えて解説します。
事実婚・通い婚とは?法律婚との違い
まずは、それぞれの言葉の定義と、法律婚(入籍)との違いを整理しましょう。
| 形態 | 定義 | 同居 | 法的効力 |
|---|---|---|---|
| 法律婚 | 役所に婚姻届を提出し、戸籍上の夫婦となること。 | 原則あり | 相続権、配偶者控除など全ての権利義務が発生。 |
| 事実婚 | 婚姻届は出さないが、実質的な夫婦生活を営んでいる状態。 | あり | 相続権はないが、遺族年金の受給などは認められる場合がある。 |
| 通い婚 | お互いの自宅を行き来し、生活拠点を別に持つパートナー関係。 | なし | 法的な権利義務は原則発生しない(単なる交際とみなされることが多い)。 |
50代が「事実婚・通い婚」を選ぶ3つのメリット
なぜ今、シニア世代にこれらのスタイルが選ばれているのでしょうか。主なメリットは以下の3点です。
1. 相続トラブルを回避できる
入籍すると、配偶者には法定相続分が発生します。前妻(前夫)との間に子供がいる場合、再婚相手と子供の間で遺産分割を巡るトラブルが起きるリスクがあります。
事実婚や通い婚であれば、パートナーに法定相続権はないため、資産を子供にスムーズに継承させることができます。
2. 介護の負担を負わせない・負わない
法律婚の夫婦には「同居・協力・扶助」の義務があり、相手の親の介護問題にも巻き込まれやすくなります。
籍を入れない関係であれば、法的な介護義務は発生しません。「自分の親の面倒は自分で見る」「お互いに介護が必要になったら施設に入る」といった割り切った関係を築きやすくなります。
3. 自由な生活スタイルを維持できる
特に「通い婚」の場合、長年染み付いた生活リズムを変える必要がありません。趣味の時間や友人との付き合いを大切にしながら、寂しい時や週末だけ一緒に過ごすという、精神的に自立した「いいとこ取り」の関係が可能です。
👉 このパートをまとめると!
資産や家族関係のしがらみを避け、精神的な繋がりだけを重視できる点が、50代にとって最大の魅力です。
知っておくべきデメリットとリスク
一方で、法的な守りが薄いことによるデメリットも存在します。
- 相続権がない: パートナーに財産を残したい場合、遺言書の作成が必須となります。
- 税制優遇がない: 配偶者控除や配偶者特別控除が受けられません。
- 病気や緊急時の対応: 入籍していないと、病院での手術同意や面会がスムーズにいかない場合があります(パートナーシップ宣誓証明書などが有効な場合もあります)。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 事実婚を選ぶなら、「事実婚契約書(公正証書)」を作成することを強くお勧めします。
なぜなら、口約束だけの関係は、万が一の時(病気、別れ、死別)に非常に脆いからです。二人の関係を公的に証明し、財産分与や医療同意に関する取り決めを書面に残しておくことで、法律婚に近い安心感を得ることができます。
まとめ:形にとらわれず、二人に合った「絆」を見つけよう
50代のパートナーシップに、決まった正解はありません。「入籍しなければならない」という固定観念を捨てれば、より自由で、よりあなたらしい幸せの形が見えてくるはずです。
大切なのは、お互いの希望や不安を話し合い、納得できるルールを作ること。事実婚や通い婚も選択肢に入れながら、これからの人生を共に歩むベストパートナーを探してみてください。


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