結婚相談所のメリット・デメリット｜アプリに疲れた30代が知るべき7つの真実とリスク

結びのMariです。今回は、元・大手結婚相談所カウンセラーで婚活アナリストの高橋 潤さんに、アプリに疲れた30代の方が知るべき結婚相談所のメリット・デメリットについて、業界の裏側まで含めて徹底解説していただきました。

「マッチングアプリに疲れた…でも、結婚相談所は高額だし、本当にうまくいくか不安」。その気持ち、痛いほどわかります。カウンセラー時代、多くの方が同じ悩みを抱えて私の元を訪れました。

結論から言うと、正しい知識を持って選べば、結婚の可能性は格段に上がります。 この記事は、単なるメリット・デメリットの羅列ではありません。アプリ疲れのあなたが、貴重な時間とお金を無駄にしないための「婚活OS入れ替えマニュアル」です。

この記事を読み終える頃には、広告の数字に惑わされず、自分に合った婚活の次の一歩を自信を持って踏み出せるようになります。

なぜ今、結婚相談所？アプリ疲れの正体と婚活市場の現在地

👉 このパートをまとめると！
アプリ疲れは本気度の差が原因。データが示す通り婚活は一般化しており、相談所は有力な選択肢です。

「良い人がいれば結婚したい」という軽い気持ちで利用できるマッチングアプリと、「年内に結婚したい」という明確な目的を持つ人が集まる結婚相談所は、似ているようで全く異なるサービスです。

あなたが感じている「アプリ疲れ」の正体は、この「結婚への本気度の違い」に起因するコミュニケーションコストの高さにあります。メッセージのやり取りを重ね、ようやく会えたとしても、相手の結婚への真剣度が低ければ、その時間はすべて無駄になってしまいます。

もはや婚活サービスの利用は特別なことではありません。リクルートブライダル総研の調査によれば、2023年に結婚した人のうち15.3%が何らかの婚活サービスを利用しており、社会的なインフラとして定着しています。

このような状況下で、手軽なマッチングアプリが「出会いの量」を担う一方、結婚相談所は「結婚への本気度が高い、質の高い出会い」を求める層の受け皿として、明確にすみ分けが進んでいるのです。

【メリットの核心】本当の価値は「成婚後の満足度」を高めるプロセスにある

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真のメリットは出会いの効率化でなく、専門家と行う「価値観のすり合わせ」による成婚後の満足度です。

結婚相談所のメリットとして「出会いの効率が良い」「身元が確かで安心」といった点がよく挙げられますが、これらは本質ではありません。元カウンセラーとして断言しますが、結婚相談所の最大の価値は、専門家であるカウンセラーが介在することで実現する「質の高い価値観のすり合わせ」にあります。

驚くべきデータがあります。リクルートブライダル総研の調査によると、婚活サービスで出会ったカップルは、それ以外の出会い（職場や友人紹介など）で出会ったカップルよりも、「現在の恋人との関係満足度」が有意に高いという結果が出ています。

婚活サービスを利用して恋人ができた人は、恋人がいる独身者全体と比較して、現在の恋人との関係満足度（「とても満足」「まあ満足」の合計）が6.0ポイント高い結果となった。

出典: 株式会社リクルート ブライダル総研「婚活実態調査 2024」（2024年9月24日発表）

なぜ、このような差が生まれるのでしょうか？
その理由は、サービス利用者が交際中から結婚後を見据えた「価値観のすり合わせ」を、より深く行えているためです。結婚相談所では、カウンセラーが第三者の視点から「お金のこと」「仕事のこと」「子どものこと」といった、恋愛中には聞きにくいけれど将来のために不可欠な対話を促します。

この「関係構築のサポート」こそが、結婚相談所が提供する中核機能であり、マッチングアプリとの決定的な違いなのです。

マッチングアプリと結婚相談所の婚活プロセスの違いを簡単にまとめると、以下のようになります。アプリでの婚活は出会いがゴールになりがちですが、相談所では出会った後の関係構築こそが本番です。

• マッチングアプリの主な流れ: プロフィール検索 → メッセージ交換 → デート（ここで関係が終わることが多い）
• 結婚相談所の主な流れ: プロフィール紹介 → お見合い → 交際 → カウンセラーとの面談・価値観のすり合わせ → 婚約

【最大のデメリット】費用より要注意！国民生活センターも警告する3つの消費者リスク

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最大のリスクは費用でなく消費者トラブル。「成婚率」の嘘、高額な違約金、虚偽説明に注意が必要です。

結婚相談所を検討する際、多くの方が高額な費用をデメリットだと考えます。しかし、本当に注意すべきは、その裏に潜む消費者トラブルのリスクです。

結婚相談所は、高額な長期契約になりやすいため、法律（特定商取引法）で厳しく規制されています。それにもかかわらず、独立行政法人国民生活センターには、いまだに悪質な勧誘や契約に関する相談が後を絶ちません。

PIO-NET（パイオネット：全国消費生活情報ネットワークシステム）には、結婚相手紹介サービスに関する相談が2,000件程度寄せられており、依然として多い状況です。（中略）親が契約したケースでは、契約購入金額の平均は約43万円と高額です。

出典: 独立行政法人国民生活センター「子の未婚は親の責任？ ―結婚相手紹介サービス―」（2017年10月19日公表）

特に注意すべきリスクは以下の3つです。

1. 「成婚率」のカラクリ: 最も誤解を招きやすい指標が「成婚率」です。実は、この「成婚」の定義は事業者によって全く異なります。結婚相談所と成婚率の関係性は、消費者の誤解を招きやすい構造になっているのです。
2. 高額な解約トラブル: 「説明通りの紹介がされない」といった理由で中途解約を申し出ると、高額な違約金を請求されるケースがあります。
3. 虚偽・誇大な勧誘: 「希望条件の会員が多数いる」「必ず結婚できる」など、事実と異なる説明で契約を迫る手口です。

賢い消費者として、これらのリスクから身を守る知識を身につけましょう。

あなたに合う相談所は？種類別の特徴と「向いている人」

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相談所は3種類。手厚いサポートなら仲人型、効率重視ならデータマッチング型がおすすめです。

結婚相談所と一言で言っても、そのサービス形態は大きく3つの種類に分かれます。それぞれの特徴を理解し、自分に合ったタイプを選ぶことが重要です。

仲人介在型は、カウンセラーが相手の紹介からお見合いのセッティング、交際中の相談まで手厚くサポートしてくれるのが特徴です。まさに二人三脚で婚活を進めていくスタイルです。

データマッチング型は、システムがあなたの希望条件に合った相手をデータで紹介し、その後のアプローチは自分で行うスタイル。費用が比較的安いのが魅力です。

ハイブリッド型は、データマッチングを基本としつつ、必要な時にはカウンセラーのサポートも受けられる、両方の良い点を組み合わせたタイプです。

あなたがもし、私のかつてのお客様たちのように「アプリでの孤独な活動に疲れた」「プロの客観的なアドバイスが欲しい」と感じているなら、仲人介在型やハイブリッド型の相談所が、その悩みを解決する助けになる可能性が高いでしょう。また、もしあなたが40代以降で結婚への不安を感じているなら、なおさら専門家のサポートが重要になってきます。

FAQ：結婚相談所のよくある疑問

Q. 結局、総額でいくらくらいかかりますか？

A. 活動期間やプランによりますが、一般的には入会金、月会費、成婚料を合わせて年間40万円～60万円が相場と言われています。決して安い金額ではありませんので、複数の相談所の料金体系を比較し、納得のいく説明を受けた上で判断することが重要です。

Q. 本当に結婚に前向きな良い人はいますか？

A. はい、います。高額な費用を支払い、独身証明書などの各種書類を提出して入会しているため、会員の結婚に対する本気度はマッチングアプリとは比較になりません。 年収や学歴、職業なども証明書で裏付けられているため、プロフィールの信頼性も非常に高いです。

Q. カウンセラーとの相性が合わなかったら変更できますか？

A. 相談所によりますが、カウンセラーの変更制度を設けている大手相談所は多いです。カウンセラーとの相性は活動の成果を大きく左右する重要な要素ですので、入会前のカウンセリングで変更制度の有無を必ず確認しておきましょう。

Q. 入会審査では何を見られますか？

A. 主に「独身であること」「安定した収入があること（男性の場合）」「社会的に見て常識的な行動がとれるか」といった点を確認されます。これは、会員全体の質を担保し、すべての会員が安心して活動できる環境を守るためのものです。

まとめ：あなたの次の一歩を応援します

この記事では、結婚相談所のメリットとデメリットについて、元カウンセラーの視点から解説しました。

• メリットの核心: 本当の価値は、専門家と行う「質の高い価値観のすり合わせ」にあります。
• 最大のデメリット: 高額な費用そのものよりも、「消費者トラブルのリスク」と「成婚率のカラクリ」です。

マッチングアプリでの経験は、決して無駄ではありません。その経験があるからこそ、あなたは「自分にはどのようなサポートが必要か」を誰よりも理解しているはずです。次はもっと賢く、戦略的に婚活を進められるはずです。もし結婚相談所以外にも自然な出会いの選択肢を知りたい方は、習い事や趣味のサークルなどの方法も検討してみてください。

多くの結婚相談所では「無料カウンセリング」を実施しています。この記事で得た知識を武器に、まずは2〜3社の話を聞いてみましょう。契約を急かさず、あなたの悩みに真摯に耳を傾けてくれるカウンセラーこそ、信頼できるパートナーです。

あなたの貴重な時間とお金を、もう無駄にはしないでください。応援しています。

参考文献リスト

• 株式会社リクルート ブライダル総研「婚活実態調査 2024」（2025年11月17日発表）
• 独立行政法人国民生活センター「子の未婚は親の責任？ ―結婚相手紹介サービス―」（2025年11月17日公表）
• 消費者庁「特定商取引法ガイド」